よく知られているヘコミの修理方法といえば「板金塗装」ですが、それ以外のヘコミ修理方法として、当店で施工しているペイントレス・デントリペアがあります。
ペイントレス・デントリペアを知っていただくためにも、板金塗装(鈑金塗装とも書きます)についてご紹介します。

早速ですが、板金塗装とはどのような修理方法なのでしょうか?

日本自動車板金塗装協会のWebサイトには、このように書かれています。
「自動車板金塗装とは、自動車のボデー(車体)を修理する職業です。その主な内容は、板金業務と塗装業務を経て修理完了となります。
板金業務とは、事故や衝撃 又は 老朽化により 変形したボデーを 修理する事です。技術者は専用道具を使い、車の変形を修正していきます。」

ちょっと、わかりにくいと思うので、自動車の修理方法としての「板金塗装」について、私なりにわかりやすく説明させていただきます。

自動車のボディに、さほど大きくない、ヘコミや傷がついた時、板金塗装では、次のような手順で修理していきます。

1.ヘコミを表から引っ張り出す、または、裏から専用ハンマーなどでたたいてほぼ平らな状態に近づける。でっぱっているところがあれば、表から叩いて、ひっこめます。

2.パテを塗ります。もちろん、パテがきちんとつくように、車の塗装はサンドペーパーなどで削り落としてから、パテを塗って、本来の形状にします。このとき、後で磨くことも考慮した形にする必要があります。

3.乾燥させます。そして、表面をサンドペーパーで磨きます。磨くのは、手作業ではなく電動工具を使用します。

4.磨いて、形を本来の形状にしていきます。その際、金属の下地が見えてきたりもします。

5.磨いて形を作ったパテや見えている下地の上にサーフェーサーと呼ばれる下地用の塗料を塗ります。もちろん、刷毛で塗るのではなく、専用のスプレーガンで塗ります。

6.そして、乾燥させます。乾燥したら、磨いて表面についた小さなゴミ(ホコリと思ってください)などを取り除きます。

7.塗料を用意します。板金塗装工場でその車の色に合うように「調色」することが多いです。

8.塗料をスプレーガンで塗ります。

9.乾燥したら磨きます

10.クリア(透明な塗料)を塗ります(クリアの塗装が不要な車もあります)

11.乾燥したら磨きます

おおよそ、このような流れで傷、ヘコミを修理することを「外板板金」といいます。

もし、ヘコミが大きすぎる場合には・・・・その部品をまるごと交換します。たとえば、

big dent on the rear gate
交換が必要なくらいのヘコミ

これぐらいだと、「新しいバックドア(リアゲート)に交換しましょう」となります。これを取替え作業」といいます。

もっと、大きな交通事故だったりすると、車の形が変わってしまい、部品の交換の前に、歪んだ車体の骨格をもとの状態に戻す作業が必要です。

これには、少々大きな装置(機械といったほうがいいでしょうか)が必要になります。

これを「フレーム修正(内板骨格修正・ボデー修正)」といいます。通常、フレーム修正を行う必要があるような状態の車は、取替え作業や外板板金も必要となります。

いかがでしょう?まとめると、板金塗装は3つの作業レベルにわけられるます。
外に付いてるパネルを修正する事を 「外板板金」
変形の激しいパネルを交換することを 「取替え作業」
中の骨格にあたる部分を修正する事を 「フレーム修正(内板骨格修正・ボデー修正)」
ということになります。
(参考: 日本自動車板金塗装協会のWebサイト)